石井の井戸

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石井の井戸

石井営所跡を離れて延命寺に向かう途中、右手の田んぼの中に突き出た緑園が<石井の井戸>跡です。
この井戸は、中根台地の裾辺にある地下水の湧き出し口で、古代人がこの地に来て、湧水近くに居を構えて以来、人々が移り住んだと思われます。奈良時代には、石井郷という行政区域になっていました。
平安時代に書かれた『将門記』には、将門の本拠となる石井営所として記述されています。その主人公の将門と石井の井戸との関わりについては、「国王神社縁起演書」に詳しく記されています。
『将門が王城地を求めてこの地を見回っているうちに喉が渇いて水が欲しくなった。その時、どこからか老翁が現われ、大きな石の傍らに立っていた。翁はその大石を軽々と持ち上げて大地に投げつけると、そこから清らかな水が湧き出し、将門と従兵たちは喉を潤すことができた。
将門は不思議に思い、翁を召して「あなたはどのようなおかたなのでしょうか」と尋ねると、翁はかしこまって一首の歌を詠んだ。

久方の光の末の景うつる
岩井を守る翁なりけり

と唱じると姿を消してしまった。
将門はこの翁を祀るとともに、この大地に城郭を造ることに決めたのである。』とあります。
また別説としては、<星見の井>や<将門産湯の井>などの諸説があります。いつの世も、人々の定住に欠かせない水の大切さを物語っているといえます。


石井の井戸(岩井1627)

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