九重の桜

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九重の桜

石井の井戸跡から南へ向かって進むと、台地が東に突き出した田んぼに面して小さな森が見えます。この森が九重の桜史跡です。
史跡には、碑とその伝承由来を誌した副碑が建っています。碑文によると、九重の桜は、京都御所の紫宸殿前にある桜を根分けして移植したものと伝えられています。九重というのは皇居、または王宮を表す言葉といい、中国の王城の門を幾重にも造ったことから生まれたと記されています。
紫宸殿とは、内裏の正殿にあたり「南殿」または「前殿」とも称しました。もとは日常の政務を行うところであったが、後に正殿をめぐる華やかな儀式や行事の中心的な場となります。
東宮(朱雀天皇)の元服の儀が紫宸殿で執り行われ、その恩赦によって将門の帰国が許されました。南庭の左近の桜を株分けして、将門ゆかりの地に移植されたという伝承には、恩赦への感謝の情がくみとれます。
いにしへの奈良の都の八重桜
けふ九重に匂ひぬるかな
歌人伊勢大輔の歌は、源氏物語の「花宴」を連想させます。八重桜とは八重咲きの里桜のことで、別名は牡丹桜といいます。桜の中では開花が最も遅く、それゆえに愛惜の心が揺らぐことから、願いを託した桜として<九重>の造語が生まれたものと考えられます。

開花情報は坂東市観光協会のホームページをご参照ください。

九重の桜(岩井2454-2)

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