○坂東市公害防止条例
平成17年3月22日
条例第121号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 公害防止に関する責務(第3条―第6条)
第3章 適用施設(第7条―第12条)
第4章 規制基準(第13条―第15条)
第5章 規制措置(第16条―第19条)
第6章 雑則(第20条―第28条)
第7章 罰則(第29条―第31条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、公害関係法令及び茨城県公害防止条例(昭和46年茨城県条例第39号。以下「県条例」という。)に特別の定めがある場合を除くほか、公害の防止に関し必要な事項を定めることにより市民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「公害」とは、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭(以下「大気汚染等」という。)によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。
2 この条例にいう「生活環境」には、人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含むものとする。
3 この条例にいう「関係法令」とは、環境基本法(平成5年法律第91号)及び同法に基づくすべての公害関係法令を含むものとする。
4 この条例において「工場等」とは、工場、事業所等、事業活動を行う場所をいう。
5 この条例において「事業者」とは、工場等の事業主をいう。
6 この条例において「適用施設」とは、工場等において設置されている施設のうち規則で定める施設をいう。
7 この条例において「排出水」とは、工場等から排出される水をいう。
8 この条例において「産業廃棄物」とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第4項各号に規定する廃棄物をいう。
9 この条例において「特別管理産業廃棄物」とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第2条第5項に規定する産業廃棄物をいう。
第2章 公害防止に関する責務
(市の責務)
第3条 市長は、常に公害の実態を掌握するとともに、公害の防止に関する施策を積極的に推進し、市民の生活環境の整備及び公害の防止に努めなければならない。
2 市長は、土地利用計画等地域の開発及び整備に関する施策の策定及び実施にあっては、公害の防止について配慮しなければならない。
3 市長は、公害の防止に資するよう緑地の保全その他自然環境の保護に努めなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、その事業活動に伴って生ずる公害を防止するために必要な措置を自らの責任において講ずるとともに、市長が実施する公害防止に関する施策に積極的に協力しなければならない。
2 事業者は、その管理に係る公害の発生源、発生原因及び発生状況を常に監視観測し、整備点検及び保守管理に万全を期さなければならない。
3 事業者は、地域社会の生活環境を保全し、常に快適な生活を確保するため、進んで工場等及び周辺の清掃及び緑化等、環境の整備及び保全に努めなければならない。
4 事業者は、工場等を設置しようとするときは、都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号の規定により定められた用途地域内に設置(家畜飼養を除く。)するよう努めなければならない。
5 事業者は、自らの責任において産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物を化学的方法その他の方法により無害化し、若しくは安全化し、又は関係法令の規定による処理を行うことにより、人の健康又は生活環境に被害を及ぼさないよう処理しなければならない。
6 事業者は、公害関係法令又は県条例若しくはこの条例に違反していないことを理由として、公害の防止について最大限に努力することを怠ってはならない。
(事前協議)
第5条 養鶏、養豚及び酪農を営もうとする者は、規則で定める規模以上の施設を設置しようとするときは、公害の防止について市長と事前に協議しなければならない。
(市民の責務)
第6条 市民は、常に自ら公害を発生させないよう努めるとともに、市長が行う公害防止に関する施策に協力しなければならない。
第3章 適用施設
(適用施設)
第7条 適用施設を設置しようとする者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を市長に届け出なければならない。
(1) 氏名及び住所(法人にあってはその名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 工場の名称及び所在地
(3) 業種及び製造品目
(4) 適用施設の種類
(5) 施設の管理方法
(6) 公害防止の方法
(7) その他規則で定める事項
(経過措置)
第8条 一の施設が適用施設となった際、現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)は、当該施設が適用施設になった日から30日以内に、規則で定めるところにより前条各号に掲げる事項を、市長に届け出なければならない。
2 前項の届出をした者は、届出をした後でなければ当該届出に係る適用施設又は適用施設の変更部分の使用を開始してはならない。
第4章 規制基準
(規制基準)
第13条 適用施設に係る規制基準は、規則で定める。
(規制基準の遵守義務)
第14条 適用施設を設置している者は、前条の規制基準を遵守しなければならない。
(排出水の処理方法の制限)
第15条 排出水を排出する者は、その排出水を直接地下水に流入させるような方法で処理してはならない。
第5章 規制措置
(防止の勧告)
第16条 市長は、公害が発生し、又は発生するおそれがあると認めたときは、公害を発生させ、又は発生させるおそれがある事業者に対し期限を定めて、その防止の措置を講ずるよう勧告することができる。
(改善命令等)
第17条 市長は、前条の規定による措置を講じない者に対し、防止に必要な限度において、期限を定めて、当該施設の使用の停止、移転若しくは除去、作業の停止又は物品の撤去その他の措置を命ずることができる。
(改善措置の通知)
第18条 市長は、前条の規定による措置を命じようとするときは、あらかじめその措置を命じようとする者に対し、措置及びその事由を通知しなければならない。
第6章 雑則
(報告及び立入調査)
第20条 市長は、この条例の施行に必要な限度において関係者に対し、報告を求め、又は職員を必要な場所に立ち入らせ、調査若しくは検査をさせることができる。
2 前項の規定により立入調査又は立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定により立入調査等の権限は、犯罪捜査のために認められたと解釈してはならない。
(報告、立入りに関する協力義務)
第21条 前条に規定する関係者は、正当な理由がない限り、必要な報告をさせず、若しくは虚偽の報告をし、又は検査若しくは調査を拒み、妨げ、若しくは忌避してはならない。
(調査の請求)
第22条 市長は、公害を受けている者若しくはそのおそれがある者又は公害の発生させるおそれがある者から調査の請求があったときは、速やかに調査しその結果を当該請求者に通知しなければならない。
(公害防止の紛争の処理)
第23条 公害防止に関し紛争が生じたときは、当事者は市長に対し、当該紛争を解決するため、あっせんの申立てをすることができる。
2 市長は、前項に規定する申立てに基づき必要があると認めたときは、当該紛争のあっせんの労をとり解決に努めなければならない。
(援助)
第24条 市長は、公害防止施設の設置若しくは改善その他公害防止のため、必要な資金のあっせん又は技術的若しくは財政的な援助に努めるものとする。
(他の地方公共団体との協力)
第25条 市長は、公害を防止するため必要と認めるときは、他の地方公共団体からの協力の求めに応じなければならない。
(公害防止の協定)
第26条 市長は、必要があると認めるときは、当該事業者と公害の防止に関する協定を締結することができる。
(諮問)
第27条 市長は、公害の防止を図るため次に掲げる措置を講じようとするときは、坂東市環境審議会の意見を聴かなければならない。
(1) 第2条第6項に規定する適用施設を定めるとき。
(2) 第13条に定める規制基準を定めるとき。
(3) その他市長が公害を防止するため特に必要と認めるとき。
(委任)
第28条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
第7章 罰則
第30条 次の各号のいずれかに該当する者は、3万円以下の罰金に処する。
(2) 第11条第1項の規定に違反した者
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年3月22日から施行する。
3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。