○坂東市環境基本条例

平成20年6月19日

条例第13号

私たちの郷土坂東は、坂東太郎の愛称で親しまれる利根川をはじめ、飯沼川や西仁連川などの河川や、その清らかな流れを受け入れる池沼などが相まった水と緑あふれた肥沃ひよくな台地が、これまで様々な形で人々に潤いと恵みを与えてきた。その優れた環境を生かして、農業を基幹産業として商工業と調和の取れた近郊都市として今日まで発展を続けている。

しかしながら、産業の拡大と近代化、生活における便利さと豊かさの追求などによる社会経済活動は資源やエネルギーを大量に消費して、緑の減少や水質汚濁など自然環境を悪化させ、加えて廃棄物問題も深刻化するなど、大きな環境の課題に直面する結果となった。さらに、このことは地域の環境問題にとどまらず、地球全体の生物の生存基盤を脅かすまでに至っている。

もとより私たちは、このかけがえのない恵みや豊かな環境を享受する権利と、その環境を育み保全し、将来の世代へ引き継いでいく責務を担っている。

私たちは、これまでの生活様式を見直すとともに、市、市民、事業者が協力して、それぞれの立場で努力していくことにより、地球全体の持続的発展が可能な社会を構築し、将来の世代に対して誇ることのできる環境をつくりあげていかなければならない。

私たちは、自主的、積極的に環境保全活動に取り組み、豊かな水と緑の恵みが真に実感できる快適な環境形成の実現を目指して、ここに条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、環境の保全について、基本理念を定め、並びに坂東市(以下「市」という。)、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(3) 公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全は、私たちを取り巻く環境が、自然の生態系と微妙な均衡のもとに成り立っており、私たちの社会活動により様々な影響を受けるものであること、また、豊かな自然環境の恵みをすべての生物が享受し共生していることを認識し、良好な環境が将来の世代へ継承されるように、適切に行われなければならない。

2 環境の保全は、日常生活や事業活動による環境への負荷をできる限り低減すること及びその他の環境保全に関する行動が、すべての者の公平な役割分担のもとに自主的かつ積極的に取り組まれることにより、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、経済社会のシステムや生活様式の転換により持続的な発展が可能な社会を目指して行われなければならない。

3 環境の保全は、自然環境が多様な構成要素と密接な関連のもとに調和が保たれていることにかんがみ、私たちの活動によって引き起こされる影響に配慮した地域づくりを行うとともに、健全な自然と人とのふれあいを確保することにより、自然と人が共生できる社会の実現を目指して行われなければならない。

4 地球環境保全は、市、市民及び事業者が人類共通の課題であることを認識して、すべての日常生活及び事業活動において自主的かつ積極的に推進しなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、基本理念にのっとり、環境の保全を図るため、地域の自然的社会的条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活に伴う環境への負荷の低減に努めなければならない。

2 前項に定めるもののほか、市民は、基本理念にのっとり、環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、環境への負荷の低減その他環境の保全に努めるとともに、公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するため、必要な措置を講ずる責務を有する。この場合において、事業者は、特に次に掲げる事項に配慮するものとする。

(1) 事業の内容、地域の状況等を勘案して、環境の保全上の支障が生じないように、工場、事業所等を設置し、及び事業活動を行う場所を選定すること。

(2) 再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料等を利用する措置を講ずること。

(3) 事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処理が図られることとなるように、必要な措置を講ずること。

(4) 前号に定めるもののほか、事業活動に係る製品その他の物が使用され、又は廃棄されることによる環境への負荷の低減が図られることとなるように、必要な措置を講ずること。

(5) 事業活動に係る製品その他の物が使用され、又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するために必要な情報を提供すること。

2 前項に定めるもののほか、事業者は、市が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

(環境基本計画の策定)

第7条 市長は、環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。

2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 環境の保全に関する総合的かつ長期的な目標及び施策の大綱

(2) 前号に掲げるもののほか、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、市民の意見を反映することができるように、必要な措置を講ずるものとする。

4 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ坂東市環境審議会の意見を聴かなければならない。

5 市長は、環境基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

6 前3項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(市の施策の策定等に当たっての配慮)

第8条 市は、施策の策定等に当たっては、環境の保全に配慮しなければならない。

(年次報告)

第9条 市長は、市の環境の状況、環境の保全等に関する施策の実施状況等を明らかにするため、毎年度、年次報告書を作成し、これを公表しなければならない。

(規制の措置)

第10条 市は、環境の保全上の支障を防止するため、必要な規制の措置を講ずるものとする。

(資源の循環的利用等の促進)

第11条 市は、環境への負荷の低減を図るため、廃棄物の処理の適正化を推進するとともに、市民及び事業者による廃棄物の減量、資源の循環的な利用及びエネルギーの適切かつ有効な利用が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。

(環境影響評価の促進)

第12条 市は、土地の形状の変更、工作物の新設その他これらに類する事業を行う事業者が、その事業の実施に当たりあらかじめその事業に係る環境への影響について自ら適正に調査、予測又は評価を行い、その結果に基づき、その事業に係る環境の保全について適正に配慮することを促進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(市民の意見の反映)

第13条 市は、環境の保全に関する施策に、市民の意見を反映することができるように、必要な措置を講ずるものとする。

(環境の保全に関する教育、学習等)

第14条 市は、市民及び事業者が環境の保全についての理解を深めるとともに、これに関する活動が促進されるように、環境の保全に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実その他必要な措置を講ずるものとする。

(民間団体等の自発的な活動の促進)

第15条 市は、市民及び事業者が自発的に行う自然環境の保全、再生資源に係る回収活動その他環境の保全に関する活動が促進されるように、必要な措置を講ずるものとする。

(情報の提供)

第16条 市は、環境の保全に関する必要な情報を適切に提供するように努めるものとする。

(監視、測定等)

第17条 市は、環境の状況を的確に把握し、及び環境の保全に関する施策を適正に実施するため、必要な監視、測定等の体制の整備に努めるものとする。

(苦情の処理)

第18条 市は、公害その他の環境の保全への支障に係る苦情の円滑な処理を図るよう努めるものとする。

(地球環境保全の推進及び国際協力)

第19条 市は、地球環境保全に関する施策を推進するとともに、国、他の地方公共団体及び民間団体等と連携し、地球環境保全に関する国際協力の推進に努めるものとする。

(他の地方公共団体との協力)

第20条 市は、広域的な取組が必要とされる環境の保全に関する施策について、茨城県及び他の市町村と協力して、その推進を図るものとする。

附 則

この条例は、平成20年7月1日から施行する。

坂東市環境基本条例

平成20年6月19日 条例第13号

(平成20年7月1日施行)