○坂東市公益通報に関する条例

平成31年3月25日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は、公益通報及び外部公益通報(以下「公益通報等」という。)の適切な処理に関し必要な事項を定めることにより、市政の円滑かつ公正な遂行を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員等 次のいずれかに該当する者をいう。

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員及び同条第3項に規定する特別職の職員

 市から事務事業を受託し、又は請け負った事業者の従業員で当該事務事業に従事するもの

 市が資本金、出資金その他これに準ずるものを出資する団体及び市の外郭団体の役員及び職員

 市の施設の指定管理者の従業員で当該施設の管理業務に従事するもの

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づき市に派遣された者で当該派遣業務に従事するもの

(2) 公益通報 職員等が、法令違反行為等(市政執行上において法令違反行為又は人の生命、身体、財産若しくは生活環境に重大な損害を与えるおそれのある行為。以下同じ。)が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合に、不正の防止のため市に対して行う通報をいう。ただし、不正の利益を得る目的、他人に損害を与える目的その他不正の目的で行う通報を除く。

(3) 公益通報者 公益通報をした職員等をいう。

(4) 外部公益通報 外部の労働者(市以外の事業者の事業に従事する者をいう。以下同じ。)が、その労務提供先又は当該労務提供先の事業に従事する場合におけるその役員、従業員、代理人その他の者について、通報対象事実(公益通報者保護法(平成16年法律第122号)第2条第3項に規定する通報対象事実をいう。以下同じ。)が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、当該通報対象事実について処分(命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。)又は勧告等(勧告その他処分に当たらない行為をいう。)をする権限を有する市の機関に通報することをいう。ただし、不正の利益を得る目的、他人に損害を与える目的その他不正の目的で行う通報を除く。

(5) 外部公益通報者 外部公益通報をした外部の労働者をいう。

(職員の責務)

第3条 職員は、常に市民の立場に立って、公正に職務を遂行しなければならない。

2 職員は、自らの行動が市全体の信用に影響を及ぼすことを常に認識し、公私の別を明らかにするとともに、その職務、地位等を私的な利益のために用いてはならない。

(市の責務)

第4条 市は、市政の適正な運営を妨げる行為に適切な対応ができる体制の整備、公益通報者等の保護等この条例の目的を達成するために必要な措置を講じなければならない。

(公益通報)

第5条 職員等は、職務上の行為又は市の行政運営に関し、法令違反行為等があると思料し、通報の必要があると認めたときは、公益通報をすることができる。

(外部公益通報)

第6条 外部の労働者は、通報対象事実があると思料し、通報の必要があると認めたときは、外部公益通報をすることができる。

(事務従事者の義務)

第7条 公益通報等の処理に従事する職員又は従事していた職員は、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

2 公益通報等の処理に従事する職員は、自らが関係する公益通報等の処理に関与してはならない。

(公益通報委員会の設置)

第8条 公益通報等に係る事案を適切に処理するため、坂東市公益通報委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、公益通報等の受理又は不受理の判断、調査及び審議並びに報告に関する事務を所掌する。

(是正措置等)

第9条 市長は、委員会の調査及び審議の結果、法令違反行為等の事実が明らかになったときは、速やかに是正措置及び再発防止策を講ずるとともに、必要があると認められるときは、関係者に適切な措置をとるものとする。

(公益通報者等の保護)

第10条 公益通報者、外部公益通報者又は公益通報等に係る相談をした職員等(以下「公益通報者等」という。)は、公益通報等又は公益通報等に係る相談(以下「通報又は相談」という。)をしたことを理由として、いかなる不利益な取扱いも受けない。

2 通報又は相談をしたことによって不利益な取扱いを受けた公益通報者等は、委員会にその旨を申し出ることができる。この場合において、公益通報者等が通報又は相談をした後に受けた不利益な取扱いは、特段の理由がない限り、当該通報又は相談をしたことを理由としてなされたものと推定する。

3 市長は、公益通報者等に対し通報又は相談をしたことを理由として不利益な取扱いをしたものに対し、適切な措置をとらなければならない。この場合において、正当な理由がなく、通報又は相談に関する秘密を漏らしたものについても同様とする。

(協力義務)

第11条 職員等は、正当な理由がある場合を除き、公益通報等に関する調査等に誠実に協力しなければならない。

2 市長及び職員等は、公益通報等に係る事案の処理に関し、他の行政機関その他公的機関から調査等の協力を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、必要な協力をしなければならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

坂東市公益通報に関する条例

平成31年3月25日 条例第1号

(平成31年3月25日施行)